こんにちは。今日は第38話を書きながら、あの場面の余韻がずっと胸の奥でくすぶってて……。
視聴済みだからこそ覚えてる“薄皮一枚の別れ”っていうか、まだ言いたくても言えないあの瞬間のことを、ちょっと肩を寄せるような気持ちで語りたくなっちゃった。
きよ(藤間爽子ちゃん)の伏線が胸を締めつける
蔦重(横浜流星くん)が歌麿(染谷将太さん)のもとを訪ねたとき、寝込んでいるきよの姿を見つける。
「体調を崩す」っていう一文だけだと軽く聞こえるけど、映像から伝わる空気の重さがすごくて、ここで一気に視聴者の心臓が跳ねる。
この時点で、きよの状態がただの通過点じゃないって、もうぼんやり分かってしまって。
その後の“あの表情”も、けして声には出なかったけど、目が訴えていたものがあって――泣きそうになった。
蔦重と政演(京伝/古川雄大さん)の再会が胸をざわつかせる
口論の果てに、蔦重と政演が再び顔を合わす。
「別れ」があったからこそ、この出会いはただのすれ違いじゃなくて、「何かを取り戻すかもしれない」期待と同時に「また壊れてしまうかもしれない」怖さも併せ持ってて、目が離せなかった。
あの時のふたりの距離感、言葉を飲み込んでしまいそうな沈黙、それがとても儚く感じられて。
視聴済みの立場で「この先には痛みが待ってる」って薄暗い影を見てるから、再会に震えながら見てた。
定信(井上祐貴くん)の改革と出版統制が示す“波”
定信が平蔵(中村隼人さん)を前に昇進をちらつかせつつ、人足寄場を作るよう命じるシーンには、すごくゾクっとした。
「改革」っていう言葉の向こう側に、自由な言論や思想が抑えられる予感がじわじわと垂れ込める。
出版統制や学問への締め付けは、このドラマの根幹に関わるテーマだから、第38話でもその緊張感が息をしてるような描き方になってたなあ。
やりすぎでもなく、強すぎず、ただ確実に“変化”を感じさせる描写。それがじんわり怖かった。
余白と沈黙が語るもの
この回を一言でいうなら、「語られなかったこと」が語ってる話。
セリフよりも、視線や間(ま)が強く胸に響く場面が多くて。
後で思い返すと、「あの手の動き」「きよの寝顔」「蔦重と政演のわずかな距離」――そういう“隠された言葉”たちが、物語を深くするんだって改めて感じた。
ああ、書いてるだけでまた観返したくなる。でもまだネタバレはしたくないから、ここまで。
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