『舟を編む 〜私、辞書つくります~』第10話(最終話)の感想
辞書作りの終着点に立つ瞬間
「大渡海」が完成に近づくなかで、松本先生(柴田恭兵さん)の入院という出来事が、編集部の空気を一気に変えてしまった。すぐに戻ってくると信じながらも、胸の奥で広がる不安は隠せなくて、その感情の揺れがとてもリアルだった。長い年月をかけて作り上げてきたものの重みが、ひとつひとつの表情や言葉に滲み出ていた気がする。
世界が一変する中での問いかけ
新型コロナウイルスで生活が大きく変わる描写は、自分の記憶とも重なって胸に迫った。そんな状況の中で、馬締(野田洋次郎さん)が投げかけた問いは、ただの仕事の範囲を超えて、人と人、言葉と生き方をつなぐものだった。あのシーンは編集部にとっても、見ている側にとっても、大きな意味を持つ一言になっていたと思う。
それぞれの人生が交わる場所
香具矢(美村里江さん)の決断も印象的で、ただの脇のエピソードじゃなくて、この物語全体を支える大切な軸になっていた。辞書を作る人たちの物語なんだけど、その過程で「生きること」や「選ぶこと」がこんなに深く描かれるなんて…。まさに言葉を編むように、登場人物たちの人生も織り込まれている感じだった。
ラストに込められた静かな衝撃
最終話を見終わったあと、言葉を大事にするってこういうことなんだなって、しばらく余韻から抜け出せなかった。まさかあの人物が…と驚かされる瞬間もあって、静かに進む物語なのに、心の奥で大きく波が立つ。十数年かけて積み上げてきた時間の重みが、一気に押し寄せてきたラストは本当に忘れられない。
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