誰かと一緒にいるのに、どこか満たされない気持ちってあるよね。ドラマ『ふったらどしゃぶり』は、そんな“心のすれ違い”を丁寧に描いた物語で、見てるこっちまで胸がギュッてなる瞬間がいっぱいあったの。会社の同期同士、たまたま送ったメールから始まる秘密の関係…っていう展開なんだけど、それがすっごくリアルで切ないの。DVDになるって聞いて、またあのシーン見返したくなっちゃったから、改めてどんなドラマだったか思い出してみようかなって思って。
たった一通のメールが、すごく特別なつながりに変わる
家電メーカーに勤めてる萩原一顕さん(武藤潤)が、会社の飲み会のお店の候補を送ろうとして、間違って別の人に送っちゃうの。そのメールが届いたのが、同期で総務部の半井整さん(伊藤あさひ)。メール相手が誰かも知らないまま、なんとなく悩みとかポロッと話せる関係になっていくんだよね。直接会えば普通に仕事の会話をしてるのに、メールではまったく違う顔で。誰にも言えないことを、名前もわからない相手にだけ話せるって、なんか不思議だけどちょっと羨ましくも感じたなあ。
恋人とうまくいかないのも、好きな人に振り向いてもらえないのも…どっちもツラい
一顕さんは、彼女の水谷かおりさん(秋田汐梨)とセックスレスで悩んでて、整さんは、同居してる幼なじみの藤澤和章さん(松本大輝)にずっと片思い中。でも気持ちを伝えても拒まれちゃって…。お互いにどうにもならない関係にモヤモヤしてて、その気持ちをメールで吐き出していくんだよね。そんなある日、偶然2人が会社で会って、雨の中一緒にお店に傘を返しに行くことになって。帰りに降ってきた雨から逃げるみたいに、美術館で雨宿りするの。あのシーン、雰囲気がすごくきれいで、あそこで心がふっと近づいた感じがして、忘れられないの。
近づいたはずの心が離れて、でもやっぱり気になってしまう
関係が少しずつ変わっていったはずなのに、現実はそう甘くなくて。一顕さんも整さんも、自分の気持ちに戸惑いながら距離を取るようになっちゃうの。整さんは「これはただの寂しさだった」って思い込もうとするし、一顕さんも整さんの冷たい態度に寂しくなっちゃって…。でも、お互いのことを思い出しちゃうんだよね。忘れようとしても、ふとしたときに思い出して、やっぱり大事だったって気づく感じ。見ててすっごく切ないけど、だからこそリアルで引き込まれちゃった。
あの雨音と、あの空気感がまた恋しくなる
『ふったらどしゃぶり』って、ドロドロした恋愛ドラマってわけじゃないけど、人の心の中にある“どうしようもない感情”をすごく丁寧に描いてて、だからこそ心に残るんだと思う。うまく言葉にできないけど誰かに聞いてほしい気持ちとか、いつの間にか生まれてた気持ちとか、そういうのに寄り添ってくれる感じがして。DVD化されたら、またあのどしゃぶりの中で交差する視線とか、静かな夜の決断とか、じっくり味わいたいなって思う。友達と一緒に語りながら見るのも、きっと楽しいと思うな。