「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」第4話の感想|“ひたひたと迫る闇”に圧倒された夜に【ネタバレなし】

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幕開けの静寂が割れた瞬間

冒頭から、ヒューマン・フューチャー・ブリッジ職員・与田健二(佐藤岳人さん)が殺害されるという衝撃の展開に、ただただ息を呑んだ。
そのNPOが過去に寄付金を犯罪組織に流した疑惑を抱えていたという背景も、一気に「ただの殺人ではない」と突きつけられた感覚。
そして、 二宮奈美(沢口靖子さん)と 山内徹(横山裕さん)がその捜査に深く関与していく流れに、「きっとこの案件は普通じゃない」と直感した。
冒頭の静かな夜の空気が、ひずみと共に大きく揺れ始めたような、そんな予感。

似ている“手口”が示すひと筋の線

殺害手口が、システムエンジニア殺害事件と酷似しているという事実。ナイフでの一突き。凶器の購入経路。
この“似ている”という比喩的なワードが、物語の中で本当に重みを持っていた。
「別事件だから無関係」で済まされない構造の恐怖。
この瞬間、山内くんの追っていた事件と今回のNPO殺害が、まさに“ひとつの網”の中にあるように見えてきて、鳥肌が立った。
手口が“線”を引く。それだけでこんなにも追い詰められる感じが出るなんて。

誰が“情報”を操っているのか

捜査チーム、特に 清水紗枝(黒島結菜さん)が寄付金の流れを追っていくシーンがとても印象的で。
宗教法人を母体にした関連会社からの多額寄付――この“資金の動き”が、情報犯罪の影にある重さを語っていた。
「職員の端末がアプリで監視されているかもしれない」という奈美さんの推測が、じわじわと胸に響いた。
“情報”という目に見えない凶器が、事件を動かしている…それを感じた瞬間、ぞっとした。

信じていた“安全”が揺らぐ

物語はスピード感を持って進みながらも、ゆっくりと“この世界の常識”を揺るがしてくる。
理事・杉浦吉子(黒沢あすかさん)や経理・宮崎絵里子(円井わんさん)らの“普通の顔”の裏にある動揺が、ただの疑念ではなく確信へと変わっていったように思う。
奈美さんの“世間話”戦術に、思わず唸った。捜査の中で「普通の会話」が持つ力って、こんなにも大きいんだと実感して。
そして、ラストの“あの交差”には、言葉にならない衝撃があった。思わず胸が押しつぶされそうになって、でも逃げられなかった。

第4話を終えて感じたのは「安心して見ていられない」けど「目が離せない」この緊張感。
情報犯罪って“誰かが見えないところで仕掛けている罠”なんだ、って改めて思った夜だった。
いつも通りの日常の中にも、玻璃(はり)のような薄い壁があって、そこを破られたら一気に崩れるんだと…そんな怖さが胸に残った。

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