「セラピーゲーム」第1話の感想|“恋のはじまりは、嘘からでも”【ネタバレなし】

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一夜の過ちが、物語の幕を開ける

バーで偶然出会ったカメラマン・三兎湊(NAOYAさん)と、失恋したばかりの獣医学生・生嶋静真(冨田侑暉さん)。
軽い気持ちで話しかけただけのはずが、まさかの一夜を共にしてしまうという始まりが、もう衝撃的だった。
“勢い”のはずが、“運命”に変わっていく気配を、最初の5分で感じた気がする。
けれど翌朝、静真がその夜を全く覚えていなかったと知る湊の表情…あれは、怒りよりも寂しさのほうが勝っていたように見えた。

賭けのはずが、心が動いてしまう

ミックスバーの仲間たちに茶化されて始まった、“静真を惚れさせる賭け”。
湊が「癒して、惚れさせて、捨ててやる」と言い放つその言葉には、ほんの少しだけ自分への苛立ちが混じっていた気がした。
傷ついた心を試すように誰かを巻き込んでしまう、そんな危うさがたまらない。
でも、誠実でまっすぐな静真と過ごすうちに、湊の態度や視線がどんどん変わっていくのが目に見えて分かる。
“計画のために近づいたのに、気づけば本気で惹かれている”――この王道展開、わかっていても心を掴まれる。

光と影のコントラストが眩しい

湊のカメラ越しの視点や、静真の素直な笑顔。
その両方が物語を柔らかく照らしていて、画面がとにかく綺麗。
“写真”というモチーフがふたりの距離を映し出すようで、見ているこっちまでシャッター音に心が揺れる。
恋愛というより“心の治療”に近い関係性で、どちらが癒していて、どちらが癒されているのか分からなくなる感じがすごくいい。

恋のゲームのはずだったのに

第1話は、いわゆる“駆け引き”の始まり。
けれどその中で、湊の不器用さや静真の優しさがにじみ出て、ただの恋愛ドラマを超えた温度がある。
“落として、捨てる”という言葉の裏で、実は誰よりも臆病で繊細な湊の姿が見え隠れしていて、胸が苦しくなった。
ここからどんな形で二人が変わっていくのか、もう視線を離せない。

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