日常に潜む境界線
幕が開くと、ごく普通の大学生・都成(水上恒司さん)がバイトする“シナントロープ”という店の中にいる。
客も従業員も、いつもの空気。だけど、そこに突然現れた目出し帽の男。
その瞬間、「日常」と「非日常」の境目が、ゆるやかにずれていくのを感じた。
木場(坂東龍汰さん)と都成がどちらが応対するか押しつけ合う間のもたもたもリアル。
その隙間をするりとすり抜けて、動じない水町(山田杏奈さん)が対応する姿が、印象に残った。
“普通に見えて、芯が強い”というキャラクター性が、ほんの初対面の数秒で立ってた気がする。
瞬間の緊迫、静かな恐怖
目出し帽の男、普通の注文をする。
でも、それが逆に、“違和感”を育てる。
その直後、もう一人の男が店内に乱入して拳銃を突きつけるあの瞬間。
音がぐっと抑えられたような映像、空気が密になる感じ。
視線が動く先々に危うさを孕ませつつ、しかし過剰ではない演出が効いてた。
志沢(萩原護さん)に銃を向ける男、その言葉の選び方、態度の揺らぎ…。
一瞬の“口調”や“目の動き”が、緊張を何層にも重ねていた。
あれはただの強盗ではなくて、もっと根っこにあるものを予感させる“匂い”だった。
終わり方が、問いを残す
第1話は事件の導入だけど、決して終わってはいない。
「銃を突きつけられる」というショッキングな出来事を通じて、人物たちの関係性が少しずつ揺らぎ始めている。
都成の気持ち、水町との距離感、バイト仲間たちの中での立ち位置。
まだ見えてない“嘘”や“裏”が、これからひずみを作っていくんだろうな、と思わせる終わり方だった。
“あの人”の表情を見た瞬間、「まさか…」と胸がザワついた。
物語の器の中に小さな石が落とされて、水面がじわじわと波打ちはじめるような予感しかない。
この先、誰が静かに笑って、誰が裂けていくのか。そういうことを無意識に探しながら画面を追いたくなる、そんな第1話だった。
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