「すべての恋が終わるとしても」第2話の感想|静かに響いた“再会”の余波と、心の距離に震えた夜に【ネタバレなし】

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仕事という装いの“突然の再会”

羽沢由宇(葵わかなさん)が関西から東京へ異動し、新しいプロジェクトに参加した瞬間、
まさかのタイミングで大崎真央(神尾楓珠さん)と再会を果たす。
広報の会議室というビジネス空間で、かつての恋人と“高校の同級生”として顔を合わせるあの場面には、胸がキュッと鳴った。
真央のあまりに冷静な対応に、由宇の内側がざわつくのを感じて、「ああ、もう戻れないんだ」と切なさがこみ上げた。

「もういない」と気づく瞬間

会議中、真央が由宇を避けるように“友達”として紹介したとき、由宇が抱いた「私はもうこの人の世界にいない」という実感。
その静かな痛みが、第2話のキーモーメントだった。
仕事とプライベートの境界が曖昧になっていくなかで、由宇が直面するのは“夢”だけじゃなく“過去”の重さ。
イラストを推薦してくれた野北駿太郎(白洲迅さん)との出会いも、由宇に新たな期待と同時に焦りを与えていて、 “自分を取り戻す”という静かな戦いが始まったな、と思った。

“別れた理由”をめぐる周囲の影

高校時代の同級生・西颯(藤原丈一郎さん)の台詞から垣間見えた、真央との3年間の空白。
その飲み会のシーンでは、真央の妹・莉津(本田望結さん)の冷たい一言が由宇の目の前で突き刺さる。
「これ以上、由宇の話をしないでほしい」という莉津の言葉が、由宇にとって再会の喜びよりもむしろ“遮断”の意味を伴っていた。
この空気が、恋の終わりだけでなく“終わらせざるをえなかった理由”の断片であることが、じわじわと胸に残った。

25歳の誕生日と“偶然の誕生日”が意味していたもの

由宇が25歳の誕生日を迎えた翌日、プロジェクトの資料を真央と二人で集める場面。
そして偶然にも同じ誕生日だった野北の存在が、由宇だけでなく視聴者にも「この三人の物語には何か仕掛けがある」と気づかせる。
誕生日という節目が、仕事と恋愛と過去をつなぐ接点になっていて、ふと立ち止まった由宇の表情が忘れられない。
“終わる”だけじゃない、“新しく動き出す”という予感がこの一日にはあった。

第2話を見終わったあと、私は「別れたときから始まっていたもの」が、静かに動き出していることを感じた。
仕事だと思っていた再会が、過去の傷を揺さぶり、次の一歩を問う時間になる。
そして由宇が改めて自分の中の“何か”に向き合い始めたことが、夜になっても頭から離れなかった。

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