チョークの粉が舞うような出会い
羽沢由宇(葵わかなさん)が大崎真央(神尾楓珠さん)に出会う瞬間。
あの壁一面のチョーク画と、描き終えた後にそれを迷いなく洗い流す姿。
その一連の流れが、まるで夢の中の出来事みたいで、息を呑んだ。
“運命の恋”ってこういう瞬間を指すんだな、と思わせてくれる出会いだった。
真央の笑顔に射し込む光の感じまで完璧で、胸の奥がきゅっと締めつけられる。
遠距離という現実の中で
恋のはじまりが美しすぎて、そこからの距離の描き方が余計に刺さった。
神戸と東京、たった2カ月に一度しか会えない。
それでも信じ合おうとする二人のまっすぐさが、痛いほど純粋で。
だけど、あの“選択”の瞬間に見えた由宇の瞳の揺らぎが、忘れられない。
「好きだからこそ、迷う」ってこういうことなんだなって思った。
交錯する人生の糸
藤原丈一郎さん、本田望結さん、山下幸輝さん、大塚萌香さん――それぞれが持つ人生の断片が、ゆっくりと絡み合っていく。
誰もが恋や夢にすがりながら、どこかで“終わり”を感じている。
でもその終わりが、誰かにとっての“始まり”になるような予感がして、心がざわついた。
モノクロのようでいて、色彩が滲むような映像も印象的だった。
一話を見終えたあと、静かな余韻だけが残った。
切なさとあたたかさが同居していて、何度も心の中で反芻してしまう。
恋って、こんなにも儚くて、こんなにも強い。
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