終わりの宣告、それとも始まりの幕開け?
“シナントロープ”で働くバイトメンバーたちが、オーナー・黒田大輔さんから「店を閉める」という通告を受けたあの瞬間。
なんだか、今までの“日常”が急に色あせて見えて、胸の奥にポッと火が灯ったような気がした。
「評判が落ちたから閉店」――それを前にして、メンバーの顔がそれぞれ変わる。昼の制服姿の彼らに、夜の影みたいなものが混じってきたよね。
閉店という現実が、「もうここにいられない」という意味じゃなくて、「ここから何をするのか」って問いかけだっていうのが、じわじわ来たんだ。
水町ことみ(山田杏奈さん)の“驚きの提案”が波紋を呼ぶ
突然、水町ことみちゃんが「経営を引き継いで店を続けたい」と言い出したあのシーン。
一瞬、テレビの前で「えっ…」って声が出そうになった。普通じゃない。
でもその瞬間、「ただのバイト」だったはずのこの店が、「自分の場所」になる可能性を見せた。
環那(鳴海唯さん)がそっと辞退を選んだのも、「続けること」と「離れること」の境界線を映していて、胸がざわついた。
“他の6人”が「続ける」と手を上げたとき、その決断の軽さと重さが同時に映ってて、なんとも言えない感覚だった。
違和感が“選択”を映し出す午後の店内
閉店を知らされた後の店内の空気。制服を着てて、いつもの立ち姿だけど、もう何かがずれてる。
その“ずれ”が、小さなハンバーガーショップのカウンターの中に潜んでるっていうギャップが、怖かった。
「選ぶ」「捨てる」「守る」「変わる」――言葉にすれば簡単だけど、その選択を前にした若者たちの表情が、夜になっても頭から離れない。
アルバイト以上の何かを求めている人もいれば、「続けたくない」という人もいて。
その横顔が、灯りの下でふと見えた気がして、胸がキュッとなった夜だった。
日常の“その後”を想像させる見切り発車
閉店という“終わり”ではなく、「どうする?」という“問”の方に物語が向かっていったのが、この第3話の肝だと思う。
店を引き継ぐかどうか、バイトを続けるかどうか、それぞれの選択が映り込むだけで、日常が揺れて見えるっていうのが、妙にリアルで胸をかすめた。
“終わらせない”という覚悟が、あの日のベンチに座るメンバーたちの影として映ってて。
その覚悟が、これからどう形を変えるのか、観ている自分まで少しだけ「覚悟しなきゃ」って思った。
第3話を観終わったあと、心の奥で「居場所を守る/居場所を変える」という言葉がこだました。
この“普通のバイト”に込められた重みと、そこで交わされる静かな決意に、夜の静寂がよく似合った。
ただの“続き”じゃなくて、何かが始まる予感を、ちゃんと肌で感じた夜。
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