緊迫の波上シーンに心臓が追いつかない
署の観閲式が始まろうとしている中、拓真(佐藤隆太さん)が突如告げられる“警備艇が強奪され、あの会場へ突っ込もうとしている”という報。
豊洲の介護職員・三上(松本怜生さん)が撃たれ、逃走中の田淵(山崎裕太さん)が船を奪うという筋書きだけでも衝撃的だったけど、実際に“警備艇『あかつき』”が水上会場に向けて動き出したあのシーン…スクリーンの緊張がこちらにまで波紋として伝わってきた。
「水の上で起きていること」という現実感と、「観閲式という格式ある場」で崩れていく秩序という対比が、本当に胸を締めつける。
“仮面の平静”の内側に潜む暴走
会場では、細野由起子(山口紗弥加さん)らが「展示訓練です」とアナウンスして来賓を落ち着かせようとする。
だけどその裏では、暴走を続ける“あかつき”の船と、拳銃を持つ逃走者・田淵。まさに“仮面の平静”が崩れていく瞬間を見てしまった。
由起子さんの表情には、訓練というウソで場を収めようとしているぎこちなさが見えて、その“見えない焦り”が画面越しに伝わってきた。
追跡・乗り移り・邂逅──“巨大な取り込み”の連続
拓真と峻(加藤シゲアキさん)が別艇で追う流れ。あの滑り込み、飛び移りのアクション。碇が飛び移って『あかつき』へ乗り込むとき、「これはもう映画か!」という映像体験。
乗り込んだ先で田淵を制圧するあの瞬間、ただの刑事ドラマじゃなく“水上アクション”としての振り幅をガーンと見せられた。
どのカットも“水の抵抗”とか“船の揺れ”とか、リアルな恐怖と動きがあって、見入ってしまった。
刃向かう者、守る者、岐路に立つ者
田淵がかつての暴走族『湾岸ウォリアーズ』の総長・黒木(柿澤勇人さん)ともつながっていることが“点”として見えてきて、物語が一気に“人の背景”を巻き込んできた。
拓真が守ろうとする秩序と、田淵たちが背負ってきた過去との対峙が、この第3話ではっきりとぶつかってきて、「誰が敵で誰が味方なのか」が揺らいでいた。
この“揺れ”が、安心して見ていられないスリルを作り出してる。
第3話を終えて、画面に映る“波”“船”“銃”“逃走”という要素が全部リンクして、心に“次の幕”の布石を残した。
見終わったあと、まだキャラクターたちが水の上を動いているような気がして、しばらく現実に戻れなかった。


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