止まらないバズの代償
若手俳優・楠木速斗(鈴木仁さん)の誕生日パーティーに潜入する加菜子(与田祐希さん)。
キラキラした世界の中で、スマホのレンズ越しに“真実”を切り取る彼女の姿が痛々しいほどリアルだった。
キスシーン、薬物疑惑――その映像が世間をざわつかせ、“過去最高のバズ”を生んでしまう瞬間の高揚感。
でも、画面の明るさとは裏腹に、加菜子の瞳にはどこか空虚さが漂っていた。
バズるたびに、心のどこかが削られていくような怖さを感じた。
「5人減った」たったそれだけで崩れる世界
フォロワーが7万人を超えた夜。
祝杯をあげながらも、加菜子がふとスマホを見て、5人減っていることに気づく場面。
その数字を見つめる表情の変化が、何よりも生々しかった。
“減った”という事実より、“自分の価値が減った”と感じてしまう彼女の恐怖。
SNSの光が一瞬で影に変わる、その切り替わりの速さがゾッとするほどだった。
誰かに見られることでしか存在を確かめられない――そんな加菜子の孤独が痛いほど伝わってきた。
ネタにするか、されるか
「ネタが無いなら作ればいい」
この言葉が、まるで呪いのように加菜子を追い詰めていく。
楠木に再び接触しようとするその姿は、記者でもファンでもなく、ただ“数字に囚われた人間”そのもの。
でも、楠木(鈴木仁さん)は加菜子を“流出の犯人”と疑っていて…。
二人の立場が一瞬で入れ替わるような緊迫感に、思わず息をのんだ。
“撮る側”と“撮られる側”、どちらも結局、同じ地獄に足を踏み入れているのかもしれない。
バズの裏に沈む闇
この回は、承認欲求の恐ろしさがリアルすぎて刺さった。
フォロワーの数に一喜一憂する加菜子の姿が、まるで鏡のように現代のSNS社会を映していた。
バズることが“生きる証明”になってしまったら、人はどこまで壊れていくのか。
ラストのあの一瞬、笑っているのにまったく幸せそうじゃない加菜子の表情が忘れられない。
“死ぬまでバズってろ”というタイトルが、ただの皮肉じゃなく、祈りのようにも聞こえた。


コメント