今回は、ホテルのプレオープン準備という日常の中に、少しずつ沈んでいた想いが顔を出していて、見ていて胸がぎゅっとなった。
新人スタッフ・仁野(本島純政さん)と、その教育係で先輩の渚(川津明日香さん)。二人が一緒に夕飯を作ったり、帰り道を並んだりする姿が、なんだかほろ苦く、でもあたたかくて。
でもその一方で、渚の「今は誰とも付き合えない」という言葉が、とても重く響いた。
キスの音で揺れたバックヤード
仁野がミスをして、バックヤードで落ち込んでいたあの場面。
真面目な彼が見せた“自分を責める姿”が、静かな光を帯びていた。
そこに渚がそっと近づいて、励ましながらキスをする。
あの瞬間――キスは、告白ではなく、そっと寄り添う意思だった。
「好きだ」「付き合ってほしい」という言葉とは違う、別の“近さ”が、たまらなくいい。
付き合わない理由の底にあるもの
渚が仁野に対して「付き合うことが考えられない」と言い続ける理由。
それがただの“準備不足”や“タイミング”じゃないことを、第2話は淡々と暗示していた。
二人のあいだには確かに好意があって、それでも“今”は一緒になれない。
その“秘密”が静かに、でも確実に背後に横たわっていて、視線を逸らしたくなるほど胸に残る。
仁野の“押したい”気持ちと、渚の“待つべきだ”という沈黙のせめぎ合いが、まっすぐ刺さった。
仕事と恋が同時に動きだす予兆
ホテルのプレオープン、ウェディング対応、ミュージックビデオ撮影の日程ミス…。
仕事の慌ただしさが、二人の関係に“隙”と“変化”を作っていた。
仕事のエラーによって揺さぶられた仁野の心、そしてその瞬間を受け止める渚。
“仕事”と“恋”が交差するシーンが、彼らの距離を一気に変え始めている。
この“変わりそうで変わらない”バランス、すごく魅力的だった。
終わったあと、思わず「あのキスって意味深だな」と何度も思い返した。
「付き合えない」理由が明かされていないからこそ、そのキスとその言葉が余韻として残る。
感情の動きがゆっくりで、でも確かに動いてる――そんな第2話だった。

コメント