壁に書かれた「逃げろ」と、閉ざされた空間
冒頭、樹(草川拓弥さん)が目にした壁の文字――「逃げろ」。
だけど、施設の周囲は金網のフェンスで囲まれていて、逃げるどころか目の前の状況がどんどん不気味に見えてくる。
“更生プログラム”という言葉の裏に、得体の知れないものがひそんでる気配が、胸にざわっと響いた。
ドッジボールが生む“絆”と、その裏側
カトウ(細田善彦さん)が提案した球技大会、種目はドッジボール。
参加者たちが汗をかき、笑顔になる――そんなはずだったのに、映し出されたのは微妙にずれる視線や、疑わしい沈黙。
樹がアウトになった瞬間、琥太郎(高野洸さん)が駆け寄ったあの場面。
そして言葉を発した樹の口から飛び出した“あれ”が、もう胸の中に棘として残ってる。
突然の“閉じ込め”と、炎の気配
物置小屋に閉じ込められた樹。
だけど焦ってるのは樹じゃなくて、隣にいた理子(渡邉美穂さん)だった。
評価が下がることを恐れ、誰かを頼るという構図。
そして小屋の外では、火の手が…。
「これは演習だよね?」と言いたくなるほど静かな恐怖が、その一瞬で“現実”に変わった。
誰が“味方”で誰が“罠”を仕掛けるのか
プログラム参加者同士、交流を図るはずだったのが、いつの間にか“陥れる側”と“陥れられる側”に分かれていく。
見えていた輪が音を立てて崩れていく。
この第3話を見たあと、私、もう「安心できる場所」ってどこにもないのかも…と思ってしまった。
信じていた関係が一転するというあの瞬間が、本当に痛かった。
物語の深部に足を踏み入れた気分。
見終わったあと、夜空をぼーっと眺めながら、「この世界、何でできてるんだろう」って問いが頭から離れなかった。


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