「いつか、無重力の宙で」第29回の感想|“衛星のトラブル”の向こうに見えた決断の瞬間【ネタバレなし】

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試験の静けさと突如の乱れ

主人公・飛鳥(木竜麻生さん)たちが、超小型人工衛星の動作試験という静かな場面からスタートした今回。
宇宙空間でカメラのトラブルが起きる瞬間、その静けさが一気に砕けた。
“何かがおかしい”という気配が漂っていて、テストの中の微妙なずれに身構えてしまった。

「やり直しはない」という切迫感

周(片山友希さん)・晴子(伊藤万理華さん)が、「これ以上時間はかけられない、このまま宇宙に打ち上げよう」と提案する場面。
試験の余裕がないという状況の中、緊張が詰まっていた。
だけど、彗(奥平大兼さん)は、「カメラが作動しなければ“宇宙から地球を見る”という約束が果たせない」という思いを抱えて反対する。
その対立には“夢”と“現実”が交差していた。

リーダーとしての飛鳥の選択

リーダーである飛鳥が決断を迫られた瞬間――それがこの回の核心だった。
試験の失敗、打ち上げタイミング、約束の重さ。
飛鳥が出した答えには、言葉では言い尽くせない覚悟が宿っていて、「こう来るか…」と背筋がぞっとした。
その選び方が、チームの未来を一気に動かすような、そんな予感を感じさせた。

小さな部品が紡ぐ“大きな夢”

カメラという一部品に宿る意味、そしてその部品をめぐる葛藤。
何千キロも離れた宇宙から地球を眺めるという“約束”が、試験のトラブルで揺らぐ。
この物語では、夢そのものが壊れやすく、でも壊れないという両義が常に漂っている。
その緊張感が、この第29回では特に濃く漂っていた。

この回を終えて、飛鳥たちが打ち上げへの“第1歩”ではなく、“覚悟の瞬間”に立っていることを強く感じた。

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