“止まった時間”の中の揺らぎ
人工衛星開発が止まってからの日々。
進むべき道が見えず、仲間たちの表情にも微かな疲れと焦燥が浮かぶ。
その停滞が、むしろ彼らの関係性をあぶり出してしまう時間になっていて胸が締まる。
母・朝子との対話が引き出す記憶
ひかり(森田望智さん)の母・朝子(河合美智子さん)が現れて、飛鳥との会話が過去を呼び覚ます。
高校時代の淡い時間、未来を信じた瞬間、互いに支えあった日々。
過去の彼らが抱えた感情、きっと誰かが忘れようとしたこと。
その断片が、今の彼らをそっと揺らす。
再び集う意思、それぞれの居場所
星占いを好むけれど宇宙には興味がなかった周(片山友希さん)、
堅物だと思われていた晴子(伊藤万理華さん)、
そして、彼女たちを見つめて導いたひかりと飛鳥。
“もう一度集まる”という言葉に、彼らの意思と覚悟がこもっていて、じわりと胸にしみる。
次に向かうためのエネルギーが芽吹く瞬間
23回目という節目で、この先を動かす風が吹き始めた気がする。
過去を見つめ、立ち返り、そして前へ。
止まっていた歯車が、未来への振動を帯び始めたような回だった。
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