「いつか、無重力の宙で」第32回 最終回の感想|“重力”を越えて、心が浮かんだ夜【ネタバレなし】

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宇宙に旅立つ人工衛星と、地上に残る想い

飛鳥(木竜麻生さん)たちが手がけた人工衛星が、いよいよ宇宙へと飛び立つ。
それはただの“打ち上げ”じゃなくて、彼女たちの努力と祈りがぎゅっと詰まった“夢のかたち”。
打ち上げの瞬間、地上で見上げる飛鳥・周(片山友希さん)・晴子(伊藤万理華さん)の表情が静かで、でもどこか泣き笑いのようで、見ているこちらの胸にも不思議な浮遊感が広がった。

「宇宙から地球を見た時の名言」——想像と現実のあいだで

ひかり(森田望智さん)の思いつきで始まった“宇宙からのメッセージ”企画。
最初は少し突飛に見えたけど、最終回でこのアイデアがこんなにも優しく響くとは思わなかった。
宇宙の静寂に投げかけられた“言葉”が、まるで地球全体を包み込むように届く感じ。
その瞬間、画面の中の時間が止まったようで、私は思わず呼吸を忘れた。

彗(奥平大兼さん)の一言が落とす“重力”

終盤、彗が放つあの一言が、すべてを静かに締めくくった。
それは重さを感じる言葉なのに、同時にどこか軽やかで、まるで宇宙の中に浮かぶ心そのものだった。
“大人になるにつれ、この世界の重力は少しずつ大きくなる”というテーマが、ここでぐっと現実味を帯びる。
でも、その重力さえも受け止めて進む強さが、登場人物たちの中にしっかりと宿っていた。

無重力と重力、その狭間にある“希望”

この物語は、宇宙を描いているようで、実は地上に生きる私たちの話だったんだと思う。
無重力とは、もしかしたら“夢を見ている時間”のこと。
そして重力とは、“現実と向き合う覚悟”のこと。
最終回で描かれたその対比があまりにも美しくて、私はエンディングの余韻からなかなか抜け出せなかった。

空を見上げるたび、あの人工衛星がどこかで光っている気がする。
そしてその光が、“大人になっても夢を見ていい”というメッセージを運んでいるように感じた。

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