同居という“命令”の底知れなさ
佐久間(谷口賢志さん)の指示で、夏目(染谷俊之さん)が秋葉(和田琢磨さん)と同居する展開。
それ自体が緊張を孕んでて、「なぜこの命令?」という疑問がずっと頭を離れなかった。
寝ている秋葉の記憶を読む夏目。
その静かな侵入行為に、物語の“境界線”が揺れ出す感じがした。
記憶の断片が語る過去の痛み
読み取られた秋葉の過去は、言葉よりもひび割れた感情を伝えてた。
覚えていてほしくない瞬間、封じたい記憶、その裏側にある“孤独”や“責任”の輪郭がぼんやりと透けて見える。
その光と影が混ざった過去が、秋葉という人物をますます引き寄せてくる。
受恵教本部での対峙と、救われない祈り
秋葉、夏目、筧(手島章斗さん)が向かった受恵教の場面では、信仰、疑念、恐怖がごちゃ混ぜになる。
信者の男の子・朝陽(山本龍人さん)は“保護”されたけれど、そこにある沈黙や目線のずれが、ただの被害者感を超えた含みを感じさせる。
宗教団体の“裏”と“表”がすり抜けてくるような描写が胸にひっかかる。
軋む命令系統と裏の駆け引き
通報を受けて本部に向かう流れの中で、佐久間の表情の揺れが印象に残る。
“指示を出す者”と“実行する者”との力関係が、静かに揺らいでいるように見えた。
誰が見えていて、誰が隠れているのか。
今回はそれがぼんやりと透けて見える回だったと思う。
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