「小さい頃は、神様がいて」第2話の感想|静かな夜の嵐が家庭の闇をひらく

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いきなり夜の洗車場での夫婦の言い争いに、胸がぎゅっとなった。
“子どもが二十歳になったら離婚する”という言葉が、本当に“過去の約束”としてだけ済ませられない気配を帯びていたから。

あんと渉、すれ違いの深さ

あん(仲間由紀恵さん)がずっと抱えてきた言葉を遂に口に出す瞬間が重い。
渉(北村有起哉さん)の反応も、ただ驚きというだけじゃなく、彼の人生観・弱さ・誠実さがちらついて。
洗車場での口論、その中でふと息を合わせて作業をする場面が切ない。
言い争うほどに結びつきも壊れていく、その線の細さが痛かった。

奈央・志保の夢、届かない遠さ

夜散歩で出会ったあのキッチンカーの光景が、すごく象徴的だった。
夢に手を伸ばすその瞬間の甘さと切なさ。
その“手が届かない”というリアルな距離感が胸に残る。
ふたりの心が夜の闇の中で揺れる様子を、息を詰めて見てた。

ゆず・順、家族の影になった存在

順(小瀧望さん)はすでに独立していて、その“存在”が兄として・息子としての重みを感じさせる。
ゆず(近藤華さん)が二十歳を迎えるまであと僅か、そんな時間の区切りが家族に迫る圧をつくってる。
その時間の残響が、第2話ではじんわりと広がっていく印象がある。

あんと渉の過去と約束、夢を夢で終わらせたくない想い、見えない亀裂。
この夜はただの夜じゃなかった。
濡れた車のボディに映る夫婦の姿が、まるでガラス細工みたいに儚くて、心の中で何度も揺れた夜だった。

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