アイスと孤独と、小さな革命のはじまり
波多野玄一(及川光博さん)の暮らしが、静かで、でもちょっと切なくて、すごく愛おしかった。
縁側でアイスを食べながら、「そろそろ一緒に食べてくれる人がほしい」なんてつぶやく姿に、笑っちゃうのに胸がじんわりする。
年齢を重ねても、恋を求める気持ちって、こんなにまっすぐなんだって気づかされる。
渋谷凪咲さん演じる百瀬の「恋と革命です」という一言が、まるで物語の合図みたいで鳥肌が立った。
恋が冷めた男と、再び燃え始めた男
手越祐也さん演じる作田索の冷めきった視線。
その目の奥に隠された痛みが、何も言わなくても伝わってくる。
婚姻届のシーンは、静かで淡々としてるのに、心の奥をざくっと刺すような感覚。
井之脇海さんとの別れも、涙じゃなくて静けさで描かれるのが逆にリアルでしんどい。
そんな索に、玄一が投げかけた「家を買いましょう」の言葉。
突拍子もないのに、不思議と説得力があって、笑いながら泣きそうになった。
3000万円の少女と奇妙な家族
白鳥玉季さん演じるほたるの登場で、空気が一変する。
「私、あなたを買います」っていうセリフ、冗談みたいで、でもどこか本気で。
中学生なのに、どこか達観していて、危うい。
でも彼女が放つ無邪気さが、玄一や索の世界を少しずつ柔らかくしていくのが分かる。
不動産屋の田中直樹さんや、麻生久美子さん、光石研さんたちの存在も絶妙で、登場するたびに物語に厚みが出てくる。
このドラマ、笑えるのに泣けて、切ないのに温かい。
“恋と革命”って、派手なことじゃなくて、日々の中の小さな勇気のことなんだと思う。
第1話から、人生のほろ苦さと優しさがぎゅっと詰まってた。
コメント