蔦重(横浜流星さん)の“再出帆”と、背負うもの
身上半減の刑を受けた蔦重が、営業を再開させるあたりからストーリーの空気が変わった。
執筆依頼を受けて 京伝(古川雄大さん)を訪ねる場面には、かつての栄華と現在の覚悟が交差していて、胸がいっぱいになった。
妻・菊(望海風斗さん)から託された瑣吉(津田健次郎さん)という存在を預かるシーン。
蔦重にとって“手代扱い”でその人を店に置くという仕組みに、一瞬のためらいと決意が混ざっていて、そこがすごく心に残った。
勝川春朗(くっきー!さん)との衝突から見えたもの
瑣吉と勝川春朗(くっきー!さん)の喧嘩の場面には、「あ、この争いには単なる怒り以上の“重み”がある」と感じてしまった。
蔦重があの場で、ただ関係を整えるのではなく、“構える”姿勢を見せるところが印象的だった。
“弟子”という立場、そして“版元”の責任という立場、その狭間で揺れる蔦重がとても人間くさい。
歌麿(染谷将太さん)の描いた“きよの絵”が呼び起こした火花
そして、あの絵。歌麿が描いた「きよの絵」から浮かび上がったアイデア。「女性の大首絵の案を思いつく」という瞬間の閃き。
蔦重のクリエイティブな才能が、技術や流行だけでなく“ひらめき”から出てくることを改めて感じさせてくれて、ゾクッとした。
その場面の光と影のコントラストが頭から離れない。
栃木へ向かうという“移動”が持つ新たな物語の匂い
蔦重が歌麿に会いに栃木へ向かうという流れが、“ここからが別の段階だ”と予感させる。
場所を変える、会う人を変えるという動きが、ただの物理的な移動以上の意味を帯びていて、ドラマに広がりが出てきた。
そして、その瞬間に“責任”と“夢”が同時に揺れ動いているのを感じて、ハッとした。
この40回を見終わった後、「ああ、蔦重はもう“ただの出版人”以上になっているんだな」という思いが胸に残った。
過去の栄光も、現在の失敗も、未来のアイディアも全部抱えて、ここからどう動くのか…その余白にドキドキした。
「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」の関連グッズを楽天ブックスで探す
「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」の関連グッズをAmazonで探す
コメント