「相棒」第1話の感想|潜む闇と“あの仕掛け”に鳥肌が止まらない【ネタバレなし】

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潜入と錯覚の交錯

右京さん(水谷豊さん)が“内弟子”として瀧澤青竜(片岡鶴太郎さん)一門に入り込む流れ、これだけで「本気度」が伝わってきてゾクゾクした。
なぜ彼が「現場を見たい」と主張したのか、その気持ちが徐々に伝わる演出にも唸る。
薫さん(寺脇康文さん)もまた、カルチャースクールへの潜入という別ルートで、一門それぞれの人物に近づいていく姿がじれったくも面白い。
「近づく」だけではなく、揺さぶられる。信頼と疑念がせめぎ合う空気感が、冒頭から見事に張られていた。

“あの瞬間”が胸に刺さる

タイトル通り、15年前の事件を巡る再捜査という構図は見えている。
でも、その中で出てきた“あの仕掛け”──右京さんの取った行動──には、誰もが息を飲むはず。
演出の切り替え方、登場人物の反応、カット割り…すべてが計算されてて、あの場面で背筋が冷たくなった。
それまで淡々と進んでいた物語が、一気に熱を帯びるような転換点。
見る人なら「あっ…これが来るか」って思うはず。

微妙な揺らぎを感じさせる人物描写

青竜の妻・美沙子(阿知波悟美さん)、娘・青蘭(しゅはまはるみさん)、弟子・呉竜(青柳尊哉さん)――誰一人「怪しくない」なんて思えないように配置されてる。
だけど、完全に“犯人扱い”するにはまだ早い。
彼らの人間らしさがじわじわ恐怖を育てる。
検事総長・臥龍岡詩子(余貴美子さん)の“顔”も印象に残る。
公的立場と内心とのギャップを感じさせる立ち姿が、序盤からかなり効いてた。

終盤の緊迫感と余韻

1話ラストが近づくにつれて、視点がいくつも交錯して、読めない方向へ物語が滑っていく感覚。
あの頃の事実がどこまで語られるか、どこで嘘が紡がれてるか、その境目を見つけたい衝動が押し寄せる。
余白が大きく残ってて、「見せてくれる」気持ちにさせる終わり方だった。
冒頭からの謎と、あの「飛び道具」のような場面。
これだけでもう心が奪われてる。
本気で続きを追いたくなる1話だった。

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