「ばけばけ」第30回の感想|“新しい暮らし”と“取り残された足音”が響いた朝に【ネタバレなし】

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借家への一歩が描く変化

トミー・バストウさん演じるヘブンが、吉沢亮さん演じる錦織と共に借家へ引っ越していくシーン。
新居に満足そうなヘブンを見て、心の中に「これが始まりなんだ」という高揚があった。
ただその裏で「女中が決まらない」という小さな苛立ちがチラリと映ったとき、私の胸にも“これからの暮らしの影”が忍び込んできた。

帰るはずだった場所の“崩れ”

髙石あかりさん演じるトキが、板垣李光人さん演じる三之丞と再会した場面。「松江を離れたはず」というタエ(北川景子さん)と三之丞が戻ってきた背景を聞くことになって、このドラマが描いてきた“帰る”という選択の複雑さを改めて見せられた。
しかも、その帰り道にトキがタエの「物乞いをする姿」を目撃するシーンでは、言葉では言い切れない痛みが映像から零れていた。

台所の笑いと、通りの無言

松野家で家族が笑いあう夕餉の風景。
そこに、トキの目に映るタエの姿。
笑い声の中の温もりと、通り過ぎる冷たい現実。
このコントラストが、画面の中で“選ばれなかった時間”に光を当てていたと思う。
トキが「女中になります」と決意を口にした瞬間、その言葉の裏にある覚悟に、私は静かに心が震えた。

夜に響く足音と問い

第30回を見終わったあと、布団に入ってからも「物乞いをするタエの前を通り過ぎたトキの表情」が頭から離れなかった。
“選ぶ道”と“選ばれた現実”の間で人はどれだけ揺れるのか。
この回は、そんな問いを私の胸の奥に残してくれた。
暖簾をくぐった暖かな空間と、暗い通りに佇む人の姿。
どちらかを選ぶのではなく、両方を感じた夜になった。

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