「ばけばけ」第28回の感想|“断る勇気”が静かに未来を指し示す朝に【ネタバレなし】

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提示される「光」と、その影の濃さ

旅館から出て自立したいというヘブン(トミー・バストウさん)の願いが、女中探しという形で唐突にトキ(髙石あかりさん)に迫る。
「月20円」という報酬の数字の重みと、その背景にある「洋妾(ラシャメン)」という言葉に、思わず息を飲んだ。
トキが笑顔で断るとき、その声の裏に潜む決意が、ひしひしと胸に響いた。
“条件”という名の安さに「安くないもの」が隠されているという、この時代の現実を突きつけられた気がした。

街角で見た“思いがけない人物”との遭遇

トキが日常を歩いているとき、街中でふと見たあの人物。
それはまるで、自分の奥底にある問いかけを映し出す鏡のような出会いだった。
“提示された未来”から目を逸らす瞬間、彼女が選んだのは「その場に留まらない」という意思。
景色の中の一瞬が、トキのその後を大きく揺るがす始まりだったように感じる。

誰かの“支え”として、誰かの“選択”として

錦織(吉沢亮さん)がヘブンの世話を任される中で見せる苦悩と、トキの揺るぎない拒絶。
誰かを助けるということ、それは時に「頼まれること」ではなく「頼むこと」でもあるのだと気づいた。
トキが断ることで守ったもの、錦織が悩むことで見えたもの。
その両方に、在るべき「誇り」が宿っていた。

昔と今、そのあいだにある“境界”

武家の娘という枠組み、外から入る異人という視線、そして変わりゆく時代の気配。
この回は、トキ自身だけでなく、彼女が立つ時代そのものの“歪み”を映していた。
それでも彼女の足は、疑問を抱きながらも前に向いていた。
“誘い”に乗らないこと、時にはそれが最も強い選択になるのだと、静かに教えられた。

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