「君としたキスはいつまでも」第3話の感想|“見慣れた風景”が少し違って見えた夜【ネタバレなし】

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一人で訪れた場所に、思いがけない光

30歳を目前に失恋して、一人でプレオープン中のホテルに来た沙由里(小島藤子さん)。
その姿がもう、胸の奥に静かに刺さる。
同窓生たちが家族や友達と楽しそうにしてる中で、一人だけぽつんと立つあの感じ。
見ていて「わかるなぁ」と思ってしまった。
写真を頼まれて戸惑っている彼女を助けるカメラマン・新田(渡部秀さん)の登場が、まるで一瞬の光みたいだった。
優しさを押しつけない人の存在って、こんなにも救いになるんだって思った。

会話のリズムが少しずつ溶かしていく

ホテルのレストランで偶然隣の席に案内される二人。
たったそれだけの偶然なのに、まるで“誰かの仕組んだ再会”みたいに自然だった。
「お仕事ですか?」から始まる他愛もない会話が、少しずつ心の距離を近づけていく。
同い年だとわかった瞬間の、あの小さな笑顔。
それまで閉じていた沙由里の世界が、少しずつ開いていく音が聞こえた気がした。
知らない人なのに、懐かしいような空気。
あの時間、ずっと止まっててほしいと思った。

地元の風景が違って見える瞬間

山頂からの景色。
ずっと見慣れていたはずなのに、新田のカメラを通すと、まるで別の場所みたいだった。
「何もない」と思っていた地元が、誰かにとっては「きれい」だと言われる。
その瞬間の沙由里の表情がすごく印象的だった。
自分の中でくすんでいた思い出が、少しずつ色を取り戻していくようで。
このドラマ、風景の描き方が本当に繊細で、光のあたる角度が心の動きとリンクしてる気がする。

夜のデッキで交わる心

お酒を片手に、静かな湖を前に語り合うふたり。
あの夜の空気は、まるで呼吸の仕方までやさしくなるようだった。
恋というより、“人と人”として心が触れ合う感じ。
誰かに見つめられることで、初めて自分を取り戻せることってあるよね。
第3話のラストで見せた沙由里の柔らかな表情が、すべてを物語ってた。
「失恋」は終わりじゃなくて、次の景色を見つけるための始まりなんだと思えた。

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