「良いこと悪いこと」第4話の感想|“もう偶然じゃない”と叫びたくなる夜に【ネタバレなし】

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沈黙が叫びに変わる瞬間

今回は何よりも、あの「替え歌の順番通りに犯行が進んでいる」っていう高木将(間宮祥太朗さん)と猿橋園子(新木優子さん)の見立てが、背筋に冷たい刃を走らせた。
親友・小山隆弘(森本慎太郎さん)が次の標的になるという知らせで、「あ、本当に来るんだ…」と止められない流れに呆然としてしまった。
それまで“誰かの可能性”として眺めていた恐怖が、今や“知ってる人の可能性”として迫ってくるんだなって、心がぎゅっと締め付けられた。

復讐か、救いか、それが問題だ

羽立太輔(森優作さん)の部屋に足を踏み入れたとき、静けさの中に渦巻く絶望が見えてしまった。
「僕なんて、なんの価値もないんだから」と言いながら、包丁を差し出すその姿に、涙が出そうになったよ。
“守りに来た”と叫ぶ高木たちと、“友達なんかじゃない”と突き放す羽立。
どちらが正しいのか、そもそも“正しさ”なんて意味をなさないのでは?って思えてしまう。
私、夜になってもあの場面が何度も頭をよぎった。

友情の裏側に潜む影

“みんなで一緒に遊んだ友達”という言葉が、こんなにも重くて鋭利だったとは。
ちょんまげ姿の侍を描いた羽立の“夢”と、今の“現実”のギャップが胸に突き刺さった。
それに、笑美(松井玲奈さん)、武田敏生(水川かたまりさん)、桜井幹太(工藤阿須加さん)…と犠牲が積み重なっていく中で、「私たちの知ってるあの子」が“あの子”じゃなくなる瞬間を見せられたような気がする。
この“誰かの影”を見過ごしてきた自分にも、ぞっとした。

息をひそめて、でも逃げられない

「もうこれは偶然じゃない」っていう冒頭の言葉が、耳にこびりついて離れない。
自分の身近な人が、もしかしたら“犯人ではなく被害者でもなく”第三の何かになっているかもしれない。
“利用”された記憶、“忘れられていた存在”、それを抱えたまま生きてきた人たち。
羽立くんが抱える闇の深さを見せられたことで、このドラマの闇の輪郭がくっきりと浮かび上がった気がする。
そうして私は、見終わったあともしばらくベッドで天井を眺めながら、あのアパートの散らかった部屋の影を追っていた。

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