「ザ・ロイヤルファミリー」第3話の感想|揺らぐ“信念”と交差する夢の行方【ネタバレなし】

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加奈子さん(松本若菜さん)の頭を抱えた表情が、牧場に課された現実の重さをそっと伝えていた。
父・剛史さん(木場勝己さん)が固執する「庭先取引」がただの古い慣習ではなく、家を支えるための信念として描かれているのが、切なかった。
一方で、栗須さん(妻夫木聡さん)と耕造さん(佐藤浩市さん)が、夢見る「有馬記念勝利」に向けて新たな馬を探し始めるシーンでは、その後ろにある焦りと期待が混ざった空気が胸に迫った。

信念のぶつかり合いと分岐点

「庭先取引」にこだわる剛史さんの姿を見て、加奈子さんの苦悩が増していく。
古き良きものを守ることで、逆に未来を閉ざしていく…そのジレンマが胸に残った。
このこだわりが、果たして正しいものなのか、新しい時代に適応するものなのか、視聴者として一緒に問いかけられているようだった。

馬との関わりが映す“夢”と“現実”

栗須さんと耕造さんが競走馬探しに奔走する場面では、馬という存在が単なる“資産”でも“レースの駒”でもなく、夢そのものとして描かれていた。
未勝利戦を制したイザーニャがケガに見舞われる展開も、夢を追う大人たちの苦さを象徴していた。
ここで見えたのは、“勝つ”ための舞台裏の厳しさと、“信じる”ことで得られる力の両方。

狙われる者、狙う者――場面の裏側

北陵ファームのセリ市で、ライバル椎名さん(沢村一樹さん)も同じ馬を目指して動いているという伏線。
この「誰がどの馬をどう手に入れるか」という駆け引きが、今話の静かな緊迫感を生んでいた。
勝負が舞台から静かな“戦略の場”へと移る瞬間に、ゾクッとする興奮を覚えた。

今回、特に印象に残ったのは「信じる形が変わる時」の揺らぎ。
変化を受け入れられるかどうかが、その人の未来を左右することが、この回で鮮明になっていた。

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