「ばけばけ」第9回感想｜縁談と覚悟の間で揺れる運命

「ばけばけ」第９回の感想｜縁談と覚悟の狭間で揺れるトキの心【ネタバレなし】

ばけばけ

2025.10.10

トキ（髙石あかり）さんの運命が、またひとつ大きく動いた回だった。
お見合いが破談になるあの場面、胸がぎゅっと締めつけられた。
司之介（岡部たかし）さんと勘右衛門（小日向文世）さんの思惑が、静かにでも確実に縁を裂こうとしているのを感じた。

破談の裏にある思惑と陰影

縁談を壊す“何か”が働く瞬間、あの空気の厚さに鳥肌が立つ。
伝（堤真一）さんとタエ（北川景子）さんが、もう二度と縁談を壊されないようにとトキを嫁入りに勧める場面。焦燥と優しさが交錯してて、胸がざわついた。

驚いたのは、トキがその嫁入りを自ら“拒む”道を選ぶところ。
「一人だけ幸せになってもつまらない。みんなと幸せになってこその幸せ」っていう言葉――重みがありすぎて、胸に突き刺さった。
その思いが、彼女の背負ってきたものをほんの少しだけ見せてくれたような気がした。

銀二郎（寛一郎）くんが初登場したあのシーン、空気がガラリと変わった。
彼との出会いが、トキにとって“もう一つの選択肢”として匂い立つ瞬間があって、その予感に胸がざわめいた。
彼に向けられるトキの視線と、その先の未来――その輪郭が少しだけ見えたような気がする。

第９回だけで、トキの覚悟と選択がくっきり浮かび上がってきた。
この先、嫁入りか否か、そして銀二郎との縁がどう動くか。間違いなくこのドラマ、深くて切ない道を歩み始めてる。