『家政夫のミタゾノ』第7話の感想

三田園薫を演じる松岡昌宏の独特な存在感が今回も際立っていた。感情を表に出さず淡々としながらも、鋭い洞察力と巧妙な立ち回りで物語を引っ張る姿は圧巻。幽霊騒ぎの真相に迫るシーンでも、その冷静さがキャラクターの魅力を一層引き立てていた。

桃子を演じた住田萌乃の演技が素晴らしかった。姉を失うことへの不安や、結婚を阻止しようと奮闘する必死さがリアルに伝わり、視聴者の共感を呼ぶ。オカルト好きの中学生らしい純粋な好奇心と恐怖の表情が絶妙で、物語をより引き込むものにしていた。

さやかを演じた山口まゆの温かみのある演技が印象的だった。妹を気遣う優しさと、自分の幸せを選ぶ決意の強さをバランスよく表現しており、姉妹の関係性のリアルさが際立つ。桃子とのやりとりの中で見せる細やかな表情の変化がとても自然で感情移入しやすかった。

藤堂留美役の松田美由紀の演技が、藤堂家の不気味な雰囲気をより引き立てていた。貫禄のある立ち振る舞いや冷たい視線が、ただ者ではない雰囲気を醸し出し、物語に緊張感をもたらす。彼女が登場するだけで場の空気が一変するのはさすがの一言。

藤堂丈一郎を演じる上村海成の演技が、物語の謎めいた雰囲気を際立たせていた。柔らかな笑顔の裏に隠された秘密を感じさせる表情の演じ分けが巧みで、観る者に不信感と興味を同時に抱かせる。特に幽霊騒ぎの際の動揺がリアルで、より物語に引き込まれた。